但馬牛の特徴とは!?味や産地の豆知識

      2018/05/11

但馬牛の特徴とは?

但馬牛は小柄なんですが、力強く丈夫で、遺伝力が強く、多産な和牛です。

そのため、但馬牛は全国の高級ブランド和牛の素牛として活用されています。

 

但馬地域は谷が多く、1000m級の山に囲まれ地形が険しいため、昔から小型の牛が段々畑などで大活躍していました。

もともと、但馬牛は農耕用の牛だったんです。

 

急斜面で運動し体を鍛えられているため、骨は細くて皮はうすく、皮下脂肪もかなり少ないのが特徴です。

 

また、脂質が抜群によく、肉質が高く、霜降りと呼ばれる赤身と脂肪のバランスが絶妙です。



但馬牛の牛の種類

日本三大和牛と呼ばれる「松坂牛」「神戸牛」「近江牛」の素牛とされているのが、

兵庫県で生まれ育った和牛最高峰の但馬牛なんです。

 

また、宮崎牛、前沢牛、佐賀牛、飛騨牛、鹿児島牛などの全国のブランド牛にも、

但馬の血を引き継いでいるといわれています。

 

日本全国のおよそ85%以上の牛のルーツが但馬牛だそうです。

 

長年にわたって、和牛としての優れた資質を持ちながら、

格式高く強い遺伝力で、但馬牛の血統を守り続けていており、

但馬牛のブランドを守り続けていくため、違う品種との交配は一切行いません。

 

また、ブランド和牛としての素質を作る飼育方法の改善・改良のノウハウも

ピカイチで、長年の伝統と農場のこだわりが代々受け継がれて今の但馬牛があるといっても過言ではありません。

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但馬牛の定義

但馬牛の定義として、まず兵庫県で生まれ育った牛であることです。

ただし、純正な但馬の血を引く牛であることが条件です。

 

但馬地区だけに限定していない理由としては、

兵庫県全体の地区の牛すべてが、但馬産の牛を受け入れ、過去から交配を繰り返し、

県内のすべての牛が純粋の但馬牛だとされてるからです。

 

但馬牛の歴史

日本人はもともと、牛肉を食べる分かがなかったのは、ご存じかもしれません。

海外からキリスト教と共に肉牛の文化が浸透していきました。

 

100年以上前の但馬牛は、農家で作業用に使われる牛だったそうです。

 

但馬の国では、昔から棚田という手法で、傾斜地に作られる小面積の水田で、

農作物を生産してきました。

 

そのため、小柄でパワフルな但馬牛が、とても適していたんです。

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但馬牛の希少性

日本三大和牛の素牛とされる但馬牛ですが、

実質、但馬牛として、出荷される数は、年間約5500頭だけです。

 

飛騨牛で、約1万頭と言われていますから、約1/2ほど少ない出荷量です。

それほど、但馬牛は他のブランド牛と比べても希少価値は高いと言えます。

 

但馬牛のエサは?

もともと、但馬牛は、特に栄養面に気を使うことなく、のびのびと牧草や藁をたべてい生きていました。

 

でも、1970年代に入り、但馬牛を大きく育てようと試み

トウモロコシや大麦などの蛋白質や炭水化物をたくさん含む「濃厚飼料」が与えられるようになり、

恰幅のいい牛に成長したのですが、肥満気味になってしまい不健康な子牛が多くなってきたそうです。

 

現在では、その失敗を活かし、胃が丈夫で健康な子牛を飼育するために

繊維を多く含む粗飼料と呼ばれる牧草を与えられています。

 

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但馬牛はどのように育てられる?

但馬牛は素牛として育てられ、ブランド化させるため肥育農場へと渡っていくことがあります。

 

子牛の時は、肥満にさせ過ぎず、健康に育てることを心がけられており、

繊維を多く摂取できるように「粗飼料」を牧草に含ませ飼育する取り組みを始めています。

 

粗飼料を食べて育った子牛を「すくすく草育ち」というネーミングで出荷されているそうです。

 

また、産地偽装を回避するために、すべての和牛に対して、個体識別番号が付けられています。

インターネットで、但馬牛の出生年月日や飼育場所が調べられ、

血統付きの但馬牛として証明することができます。



但馬牛の生産量

世界的にも但馬牛の評価は高く、どんどん海外への輸出量が増えてきています。

その為、農林水産省のバックアップと共に、2006年から、2015年で但馬牛の生産向上に向けて繁殖用の雌牛を増やし、増産を試みました。

 

その結果、2006年で14500頭だったのが、16000頭に増え、

約1500頭の増産に成功しています。

 

ただし、2015年には、20000頭を目標としていたのですが、

そこまでには達することができず、やはり蓄膿の難しさを物語っています。

 

また、但馬牛を神戸ビーフと呼べる品質にまで成長させることができれば、

より価値の高いブランド和牛となるわけですから、その品質向上の施策も行われています。

2006年時点で、神戸ビーフの認定率が52%だったのが、約60%くらいまで、上昇したそうです。



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