土佐あかうしの特徴とは!?味や産地の豆知識

      2018/05/11

土佐あかうしの特徴とは?

高知県で品種改良された褐毛和種で、

地元では、「土佐褐毛牛」とも呼ばれたりもします。

 

土佐あかうしの魅力と言えば、脂質と赤身のバランスの良さです。

黒毛和牛のように霜降りが多く、とろける脂肪と赤身を楽しむのではなく

柔らかな赤身本来の牛肉を堪能することができます。

 

「赤身だけだと物足りず、霜降りだと胃がともたれ気味。」

そんな方には、赤肉と黒毛の両方のおいしさがバランスよく保たれ「土佐あかうし」が、

ちょうどいい高級和牛になると思います。

肉汁たっぷりのジューシーなうまみがじゅわっとひろがっていく味わいが特徴の土佐あかうしですが、

この赤身には、グルタミンさんやアラニンと呼ばれるアミノ酸が沢山含めれており、

うま味をたくさん蓄えられています。

 

あかうしの甘みの秘密は、黒毛和牛の2倍以上のアミノ酸が含まれているためで、

肉を成熟させると更に、4倍までに上昇することが分かっているのです。



土佐あかうしの歴史

土佐あかうしのもととなる牛は、明治時代の頃に九州から四国に運ばれてきます。

そして、当時、稲作の動力として使うために、牛が飼われていました。

 

土佐あかうしは、性格が温厚で暑さにも強く、粗食でも耐えうる力があります。

非常に筋肉質で、作業能力が高い牛なんです。

 

肉食文化が広がるにつれて、現役の活躍を終えたあか牛は、

肉牛としても出荷され、時代にあった方法で、人間と共に歩んできました。

 

大正7年になると、食用の牛として、

当時のあかうしの特徴を活かしながら、品種化させるための改良が進められてきました。

 

そして、昭和19年に「褐毛和種」と言う名前がつけられたのがこの時になり、

ようやく、土佐あかうしとしてのブランド牛のカタチができてきたのです。

 

ちなみに、黒毛和種や無角和種も同じ年代に認定され、

日本短角種は昭和20年に認定されています。

 

昭和30年代以降からは、農耕道具が機械化されるなどにより、

完全に牛の役目が動力用から肉食へと変わっていったのです。

 

用途を肉食だけに絞り込むことによって、

肉のうまみだけを追求した品種改良を進めることができるようになり、

あかうしの肉質がさらに高くなってきたのもこの時代からです。

 

そして、近年の2009年には、土佐和牛ブランド推進協議会が立ち上がり、

「土佐あかうし」のブランドができ、全国へPRされるようになりました。

 

この取り組みによって、2012年には土佐あかうしの評判も高まり、

美味しい赤身肉として、ブランド牛として確立してきました。

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土佐あかうしの希少性

土佐あかうしは、高知県でしか生産されていないため、幻の和牛と呼ばれています。

 

土佐あかうしの出荷数は、年間約500頭ほどで、

全体の和牛の0.1%に満たないほどです。

 

最近では、黒毛和牛よりも健康的でヘルシーな赤身牛として注目されており、

秘かなブームになっているのですが、牛の飼育数も少なく希少性は益々高くなっていく一方です。

 

2014年、2015年と連続して、367頭と年々減少傾向にあり、グラム当たりの値段も高騰してきています。

 

最近では、その希少性から、黒毛和牛の価格を超えてきているそうです。

 

しかし、その希少性が農家の人々を支え、1頭1頭の土佐あかうしの面倒をしっかり見ることができ、

きめ細かな管理体制で牛を育てることができるのです。

 

このいい循環こそが、土佐あかうしを最高のおいしさに生み出す好循環スパイラルなんです。

 

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日本の牛肉評価のズレ

日本の牛肉の評価というのは、黒毛和牛が基準になりがちで、

いかに霜降り度が高いかが評価基準になっている傾向にあります。

 

確かに、高級な牛肉のイメージは、霜降りがかった黒毛和牛です。

しかし、褐毛和種のあかにくの独自の魅力があります。

 

黒毛と褐毛を、同じ評価軸で比べてはいけないと考えます。

土佐あかうしは、牛肉本来の赤身のうま味で勝負していて、そのこだわりを全うに追求しているのです。

 

しかし残念ながら、今の日本の品質評価としては、相反してる傾向にあり、

なかなか「あかうし」の魅力を伝えきれていないのが現状になります。

 

あかうしのおいしさを知るには、土佐あかうしを食べえ見るのが一番だと思います。

 

実際に土佐の牛肉を初めて食べた人は、「こんなおいしい牛肉は食べたことない」

「甘みもあり、黒毛とは違った魅力を感じる」などと、高評価を得ているのです。

 

そして、徐々にではあるのですが、

地元農家の「高知県にしかない肉牛を残していきたい」という思いと、

情熱が今、全国に届き始めているのです。

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土佐のあか牛って、どんな牛?

熊本のあか牛も有名なのですが、

褐毛和種は、高知系と熊本系の主に2種類存在し、高知系の牛は、褐色の毛色に

目の周り、まつ毛、鼻、ヒヅメ、ツノ先、シッポの先が黒色になります。

 

ちなみに、熊本系の毛色は黄色がかった褐色で、

お腹周りと足の内側、眼、鼻の周辺が淡い色になっています。

 

また、メス牛は子育てががうまく、牧場で子牛が母牛に寄り添いながら生活をする

あかうし親子も目にすことができるくらいです。

 

性格は穏やかっで人懐っこいのですが、

筋肉質で病気にもなりにくく、飼育しやすいのが土佐のあかうしです。



土佐あかうしは、どのように育てられる

土佐あかうしは、独自の配合飼料と直接谷の水を汲んだミネラル豊富な水で大きく育ちます。

 

お母さん牛は、1年に1回だけ子牛を産みます。

8か月までお母さんと一緒に過ごし、ミルクと乾燥した草、栄養のある配合飼料が与えられ、

肥育期間は約20か月で、大切にのんびりとストレスを感じさせずにのんびりと生活します。

 

また、上質な赤肉を作るためには、牛たちが活発に運動することも大切で、

黒毛和牛と違い、放牧され日光を浴びながら美味しい草を食べ、草原を歩き回りできる限り

自然体な環境でストレスをためさせずにいることを心がけています。

 

牛たちが風を引かないように、牛のベッドとしておが粉が敷かれ、

夜中でも暖かく、ストレスを感じることなく寝ることができます。

 



土佐って、どこ?

土佐は四国の高知県にあり、藁で焼かれる土佐のカツオも有名だと思います。

また、坂本龍馬のゆかりの地でもあります。



 - 土佐あかうし