なにわ黒牛の特徴とは！？味や産地の豆知識
2018/05/11
なにわ黒牛の特徴とは？
目次
関西のブランド牛肉であれば、
神戸牛、但馬牛、近江牛をイメージする人がほどんどだと思いますが、
大阪にも地元ファンが多いブランド肉が存在します。
なにわ黒牛は、筋肉の繊維が細かくて柔らかな肉をいただけるように牛の味を重視できるように、メスの牛だけに絞って育てています。
おいしさの秘密は、肉の柔らかさと口どけの良さなんです。
まだまだ、規模が小さい為、全国にその名を刻み込むようなほどではないのですが、
大阪人であれば、知っておきたいブランド牛肉の１つなんです。
なにわ黒牛の牛の種類
なにわ黒牛は、兵庫県の黒毛和牛である田尻系、鳥取県の気髙系、
島根県の糸桜系の血統をかけ合わせ、
血が濃くならないように品種改良された素牛を肥育しています。
なにわ黒牛の定義
なにわ黒牛の品種は、
- 黒毛和種のメスである事。
- 血統証明書がある事。
- 大阪府で肥育された牛である事。
- 肉質投球が３等級以上のもの。
上記、基準をクリアーできた牛肉を「なにわ黒牛」と呼ぶことができます。
なにわ黒牛の歴史
代々と受け継がれる農場を経営しているのかと思いきや、
農場が始まったのは１９７５年。
１０頭の牛からスタートし、牛の育て方など素人同然でしたが、
熱い思いと情熱で、少しずつ肥育の技術を学んでいったそうです。
１９７８年、約３年で牛の数は、なんと８０頭まで頭数が増え、
順調に農場経営が行われていました。
しかし、１９９１年には、日本国内で狂牛病が発生し、
牛肉の消費が激減し、農家の人々が大打撃を受けた時代でした。
更に２００３年、農場の代表者が心筋金梗塞で入院され、廃業目前の状態にあったのですが、
畜産業界で交流があった知人に励まされ、経営を立て直すことを決意。
２０１０年、なにわ黒牛の知名度を広げるためにも、農場直営の焼肉屋「ろうす亭」がオープン。
２０１１年、素牛のすべてをメスの牛に切り替え、
品種改良や飼育方法の研究を重ねた一貫生産を確立ていった。
また、食肉産業展で最優秀賞を獲得するなどし、どんどんと「なにわ黒牛」の実力を見せていったのです。
なにわ黒牛の希少性
毎月５頭しか、出荷されない希少性の高い黒毛和牛です。
牧場で飼育されているメスの牛も、約１７０頭程しかいません。
販売先は、一部、インターネット通販でも販売されているそうですが、
基本的には、関西に限定された料理店やレストランのみです。
ほぼ、現地へ訪れないと食せないのがなにわ黒牛です。
また、大阪の特産品である大阪産（おおさかもん）に認定されており、
大阪を代表する免品なんです。
なにわ黒牛が食べるエサとは？
■粗飼料
基本的には、稲わらや乾燥されたチモシーを与え、反芻動物の胃を大きくしていきます。
そうすることによって、栄養価の高い濃厚飼料で牛の健康と成長を促すことができるのです。
※反芻動物とは、一度、飲み込んだエサを第１の胃にため込み、
もう一度口に戻して、モグモグ歯で磨り潰すことを反芻と言います。
こレを繰り返し、第２の胃袋、第３、第４へと流れ込み、栄養を吸収していくことができるのです。
反芻動物は、キリンやヤギなども同じ種類の仲間です。
■濃厚飼料
胃が大きく発達してくると、麦やトウモロコシ、マイロ、フスマ、大豆の皮を与え、
柔らかなビーフに育てていきます。
牛の肉質は、どんなエサを食べるかによって左右されますので、
この濃厚飼料の配合や水など、牛の状態を見ながら、繊細な調整が繰り返されます。
また、牛は意外と綺麗好きで、前日の食べ残しされたエサは、
夜の間に山にいる小さな動物たちが食べに来るそうです。
その時に糞尿が混じることがあり、牛たちが嫌がるため、
綺麗に掃除しないと、朝ごはんをしっかり食べてくれないそうです。
綺麗にエサ場を履いて、５段階にに別けてエサや理が始まりまり、
すべて手作業で牛の大きさや頭数を見極め、微妙な調整が行われていきます。
なにわ黒牛はどのように育てられる？
なにわ黒牛の飼育方法には、こだわりがあります。
生後約１０ヵ月の選び抜かれた素牛を阪南市の牛舎に導入されてからが、
なにわ黒牛の肥育がスタートします。
牛は、エサをたくさん与えれば、短期間で成長するかもしれないのですが、
無理に詰め込んでしまうと、肉質が固くなりやすく、通常は約２５カ月で出される牛が多いのですが、
ここでは、しっかりと３０ヵ月～３２ヵ月間、ストレスを与えないよう、ゆっくりと育てます。
なにわ黒牛の牧場って、どこ？
なにわ黒牛は、大阪府南西部にある和泉山脈に囲まれた牧場で肥育されています。
和泉山脈は、大阪府と和歌山県の間にある山脈です。
